酒精雑記

飲む日も飲まない日も

二ゴロの山

昨日の酒量 ヱビス350×1

選手の一挙手一投足をじっくり観戦するのが真のファンだが、その機会がなくても出場選手成績を読むことで、試合の流れの機微を感じることはできる。将棋の棋譜を読むような楽しみ方ができるのは、野球ならではであろう。最近は一球速報を振り返ることもできるので、各打席の結果以上の情報まで後追いできるのはありがたい。

昨日の三次の山中での一戦は、野村祐×大野雄という予告先発から想像されたとおりの展開で、中崎が劇場型であることも織り込み済みなので、まあさもありなんという結末であった。ヒロシもこんな感じで相手から見られているんだろうと思うと、何とも切ない。

さて、制球型の野村が相手なのでゴロが増えるのも想定内だし、大野が対照的にフライが増えるのもタイプがそうだといえばそうだ。ただ27アウト中ゴロアウトが15という結果は、どこかでお祓いでもしてもらった方がよい数字である(ちなみに広島は24アウト中3ゴロアウト)。

とりわけ昨日の執拗なまでの二ゴロの連発には、もはや仰け反るしかない。出場成績欄は鮒寿司の樽の横断面と見紛うような見事な出来映えで、ご丁寧にも1番溝脇が一番上のところをきれいに二ゴロで蓋をしており、今後の熟れ具合への期待に思わず苦笑いした。5者連続はプロ野球タイ記録くらいには当たるんじゃないかと思ってGoogle先生にお伺いを立てたが、正確なところはわからなかったので、心の中で未確認プロ野球記録としてファイリングしておくことにした。

幕切れは9回二死満塁で捕手大野奨に替えての代打松井雅人。見事なまでのネタ切れで閉店となった。松井雅を擁護するわけではないが、もともとスラッガー欠乏の上に、遠藤の代打に伊藤康祐を出したために、結局この打順で合計2枚の代打カードを切ることになったのが、ビシエド代走回避も含めたすべての原因である。さらに言えば、石川駿を1軍に置いた意図が生かされていないし、敢えて1軍に友永を残してあるのにこの日に使わないなら、何をやらかして干されているかは知らないが、そろそろ藤井を代わりに上げるべきであろう。

先発野手の中から4月好調時の立役者である平田と阿部という飛車角が不在という緊急時だ。1軍の編成再考をあらためて求めたい。モヤを上げるか、せめて藤井・渡辺で代打陣の手当をしてほしい。伊藤康祐は楽しみな選手だが、1軍の風に十分当たった経験を確かな血肉とすべく、一旦2軍で精進する方が本人の成長のためでもある。友永1軍が最後の思い出づくりの広島修学旅行なら、せめてまとめて打席をくれてやって、白黒つけてあげてほしい。

今日もファンの心の最終防衛線で、戦車なき白兵戦は続く。