酒精雑記

飲む日も飲まない日も

「.571」を直視せよ

昨日の酒量 ヱビス350×1

今年の大野雄大のキレは違うから期待するのはわかる。しかし山賊相手では9回に捕まることは当然ありうる話。問題は2点しか取れない打線にある。もともと長打力のない選手でチームを構成しているのだから当然の結果だ。今の選手がいかに頑張ろうと、山川・中村を擁するチームに打ち勝つにはどだい無理がある。

昨日で66試合を消化して28勝38敗。借金10。今季2度目の底に到達した。残る77試合で5割に戻すには44勝33敗が必要となる。勝率にして.571。セリーグ首位に躍り出た巨人の勝率は.563。パ首位の楽天でも.569。これを上回るハイペースで勝ち星を重ねても、ようやく貯金1に至るにすぎない。阪神DeNAに急ブレーキがかかったとして、これでCSに出場するのはおこがましいの一言だ。残り試合は完全に育成目的に舵を切るべきである。

もちろん、1軍で出場するだけの最低限の技量が足りない選手を無理に上げても仕方が無い。例えば根尾がそうだ。6月に限っては見れる成績となってきたが、焦る必要はない。今年は2軍で土台を作ればよい。しかし所詮ファームはファーム。準備が出来次第1軍の風に当たらなければ、レギュラークラスへと羽ばたくことはない。

少なくとも今季後半は3年目の石垣を徹底的に上で鍛えるべきだ。周平が盤石で3塁が空かない以上、当面2~3カードをファームの外野で起用した上で、1軍に上げて7番レフトで先発させ続けるくらいの切り替えをしなければ、来季のチーム浮上はありえない。今季の外野守備が無理ならば、ビシエドをレフトに回してでも石垣の先発ポジションをひねり出すべきだ。

渡辺も支配下は1年目とはいえ、もはや2軍でのやり残しのある選手ではない。藤井は好きな選手であるし、昇格後にはきっちり結果を出している。しかしチームの将来像を考えた場合、今季の残り試合で藤井に打席を与えている余裕はないはずだ。タイミングを外されない一本足を完成させるヒントをつかめるだけの打席数を、渡辺に与えて欲しい。

髙松はファームでも実質1年目であり、総合的に見ると全くの準備不足である。しかし足だけは異次元の才能を持つ。非力な彼に2軍で打撃練習させるより、亀澤に代えて昇格させ、終盤での代走→盗塁チャレンジを毎試合経験させる方が、異能のプロ選手として生きていけるという自信につながるのではないか。亀澤も個人的には好きな選手だが、チーム構想のピークが数年後かさらに後であることを考えると、髙松の起用を優先する方が合理的であろう。

目先の試合を見れば、加藤に足りない部分を埋める適材として武山は良い活躍を示している。しかし下には石橋という逸材がいる。1軍先発捕手としての準備はまだまだとしても、今年前半のうちに上で数試合は先発させてみて、1軍レベルに到達するまでの課題を実地で確認させた方が伸びるのではないか。そのときの相棒は清水でもよいし、山本拓でもよい。

.571という実現不能の数字を直視すれば、このくらい冷徹かつ大胆な戦略を打ち出す必要がある。