『翔んで埼玉』
昨日の酒量 休肝日
3連休最後の夜に短い時間で観られる映画として選択。ずーっと気にはなっていたものの、予告編からしてアレだし、果たして観る価値があるのだろうか?と逡巡しつづけていた案件であったが、ストーリーの突拍子のなさを劇中劇という形で上手に収めた智恵と、千葉代表の麻生久美子のcuteな啖呵のおかげで、観て損はない映画となっている(と思うことにした)。
あまり指摘されていないようだが、個人的な見所としては、小沢真珠姐さんのすさまじく突き抜けた顔芸を第一に推したい。てっきり出身地が千葉なのかと思ったら、何と東京は神楽坂の出身であった。そんな彼女が、なぜあそこまで千葉に殉じた強烈な演技を画面の片隅でひっそりと展開しつづけたのであろうか。謎は深まるばかりである。
さて、二階堂嬢はマンガそっくりではあるものの、本作中では彼女本来の魅力を発揮できているとは言いがたいし、堂々たるものではあるとはいえども所詮はネタ映画なので、正直なところあまりプラスの評価は書きたくない心境ではある。ただ、埼玉各地から集った面々の前で、「・・・さいたま」「・・・さいたま」と、しつこいまでに「・・・」の部分を入れ替えてはディスりネタを積み上げるGACKTのセリフを聞いているうちに、自虐の笑いはほぼ常に正義であり、しかも時には一抹の真実がそこに顔を出すこともある、と感じたことは一応書いておくこととする。ふう。