酒精雑記

飲む日も飲まない日も

開幕展望

あわただしくも練習試合6連戦×2が終了し、あとは開幕を迎えるだけとなった。ここまでの起用からすると、当面はこんな感じで収まったようだ。

打順:大島(8)・平田(9)・アルモンテ(7)・ビシエド(3)・高橋(5)・阿部(4)・京田(6)・加藤(2)・P

ローテ:大野・山本・梅津・柳・小笠原・吉見

今年のこの陣容には個人的にもほぼ異論はない。少なくとも今後の観戦で、終盤に入るまでは起用面でのストレスを感じることはなさそうだ。

本来であれば加藤のところには郡司をはめ込みたかったが、このところは上り調子という感じではないので、鳴り物入りで開幕先発デビューさせてハードルを上げるよりは、1軍のベンチで実戦の空気に馴染んでからということでも悪くはない。ただ、なるべく早めに、主戦捕手育成という位置づけで最初から郡司を出すようにしてもらいたい。2軍の石橋の出番を妨げないという意味でも、是非郡司には、7月後半ころまでには頭角を現して先発を勝ち取って欲しいところだ。

大島は4戦連続欠場と、思ったよりは軽傷ではないようで少し心配だが、多分間に合わせてくるだろう。練習試合では2番最強打者説を念頭においた起用が続いたのはよかった。ただし平田に元気がないと京田の繰り上げという迷いも生じてしまう。7番京田は良く機能しているので、当面はそっとしておきたい。それゆえ平田には開幕早々から破竹の活躍が強く望まれる。

先発投手陣では直近の山本拓の5回無双は圧巻であったが、他のメンバーもそれぞれに見所のある楽しみなラインナップとなった。ただ1つ、小笠原の出来映えだけが何とも不安ではある。6番手のベテラン吉見はフロントドアで新境地を開いていて、実は個人的にかなり期待しているのだが、ローテ5-6番手が冴えない場合に備えて岡野や勝野あたりが虎視眈々とその座を狙っているというのは何とも頼もしい限りだ。

気になるのはリリーフ陣で、久方ぶりの濱田の1軍参戦という嬉しい話題もあるが、それぞれに浮き沈みの目立つ状況で、これといった序列を付けがたいところに当面の起用の難しさがある。開幕早々から岡田との心中を覚悟することをファンに強いるのは全くもっていかがなものかと思うが、おそらく与田監督は当初の構想どおり、ライマルを前に出して、岡田で締めるという配置でスタートを切るつもりであろう。9回は打者の気力を奪うようなパワーピッチャーこそが適任で、日本人なら石川翔やマルクあたりの方が収まりが良いはずだが、さすがに経験が足りないので、今暫くはこの面子でのやりくりで行くしかないのであろう(本当は木下達に期待していたのだが、キャンプでの負傷は本当にもったいなかった)。今日の報道では、阿波野コーチがリリーフ8人体制で開幕スタートを切る方針を明らかにしたようだ。岡田(左)・ライマル(右)・ゴンサレス(左)・橋本(左)・藤嶋(右)・祖父江(右)・福(左)・又吉(右)。左右のバランスは良いが、もう1-2名は剛球タイプが欲しいところだ。この隙を突いて下から這い上がる選手が出ることを期待したい(岡野をどこに置くのかも注目である)。

伏兵では、髙松がやらかしも含めて良くも悪くも注目を集めた練習試合であった。体が一回り大きくなったように見えるが、小笠原からもらったふりかけで米をたくさん食べているという報道を見ると、もうちょっとマシな栄養管理がありうるんじゃなかろうかと、なんだか心配になる。先日は9回セカンドで出場早々にファンブルをカマし、そこからチームは逆転負けを喫した。この試合を保てなかった守護神岡田に当たる風圧を想像すると、並の神経の若手なら一発で潰れてしまいかねないところだが、多分彼は大丈夫であろう。多分今シーズンは、開幕一軍をどうやらつかみ取ったらしい髙松が、頼もしい主将に成長した京田から「内野の藤井」の称号を引き継いだ年として記憶されることになるはず。何とも楽しみだ。

「開幕前が一番楽しい時期だった」というシーズンにはもう飽き飽きしている。今年はイレギュラーなことが多い分、実績は乏しいものの伸び盛りの選手をかかえる中日には大いなるチャンスがあるはず。連戦が続くことを考えると、上げ下げも頻繁となるはずで、石川昂・根尾・岡林という愛三岐のホープの1軍そろい踏みも、案外早い時点で実現するのではないかと密かに期待している。