酒精雑記

飲む日も飲まない日も

若手の躍動と苦悩と

平日日中であるのに、昨日の紅白戦をほぼリアルタイムでYouTube観戦したことは、あまり大きな声で話すことでないだろうが、記事を書きたくなる展開ではあった。

柳の仕上がりは申し分ないので、一昨年の活躍がフロックではなく、今年こそ軸としてのフル回転が期待できることを確信した。

球速が不明のため、まだ確信は持てないが、笠原もずいぶんと復調したように見える。伝家の宝刀チェンジアップの切れ味は素晴らしいので、ストレートが本当に伸びているなら、ローテ谷間の役回りで渋い活躍を期待できるのではないか。

小笠原も背水の陣であるがゆえの凄みを感じさせる投球であったが、球は浮き気味であった。ただ、キャンプを通じて調整が進めば、今年は行けるかもしれない、という期待は十分感じられた。

個人的にはローテ4番手でフル回転を期待している勝野が今ひとつピリッとしなかったところが気がかりである。

さて期待の若手野手陣であるが、早くも明暗分かれるところが出てきており、目が離せない。

石川は笠原の決め球をきれいに左中間にすくい上げてのツーベース。サード守備ではショート三ツ俣へのグラブトスという珍プレーを演じており、まだまだ課題は山積みだが、打撃技術面では何も心配はないところまで仕上がっている。すごい。つまったかと思われる打球でもおどろくほど伸びていく。今年は300打席くらいもらって、チーム成績にも相応の貢献をすることになるだろうと予想している。

岡林もセンス溢れるスイングで犠飛を軽々と放ち、早くも結果を出した。

石橋も守備面では盤石とは言えないものの、打席では痛烈な左翼線2塁打を放ち、火力の強さをアピールできている。

石垣は打席で結果は出なかったものの、浅村に学んだ結果を習得中であることを強く感じさせる雰囲気をまとっており、守備では大きな見せ場も作った。

いずれも楽しみである。

さて根尾君である。第1打席の初球打ちは、低めの難しい球にあっさり手を出したという形となっており、積極性として評価することは難しい打席内容と言わざるを得ない。思ったほどは縮こまっておらず、振り切るスイングは健在であるし、タイミングの取り方も、昨年秋とは違うやり方だが、無駄な力が入っていない柔らかさがあって狙いは理解できる修正との印象は受けた。しかし、遊撃勝負を挑んだ以上、もはや内容で評価すべきステージではない。結果を出すことが最低条件である中で、他の若手の躍動を横目にしてのこの結果は、本人としても著しく不本意であろう。初戦で1本出るか出ないで気分の乗りも大きく違ってきたはずで、そうした星回りにないところも、何とも心配である。君の苦しむ姿はみたくないので、何とか早く安心させてほしい。

なお、もはや若手ではないものの、昨季後半に怪我で大きなチャンスを逃した渡辺勝が元気な姿でプレーできていることを知った。野手陣の怪我人が少ないのは本当によいことだ。一本足の上げ方も、昨季とは少し変えてきているようで、荒川道場スタイルを少し変化させてきたように感じた。そうした工夫が奏功して、昨年のような無双の打撃を魅せてほしい。