酒精雑記

飲む日も飲まない日も

このところ見た映画

根尾君は、レフト線ツーベース以来、痛打という感じの安打はほとんど出ていないのだが、昨日も外角をうまくレフト前に落として打点を稼いでおり、怪進撃を続けている。このしぶとさは案外本物なのかもしれない。左翼8番あたりで開幕先発というところが、今の彼の目標であろう。岡林も黙ってはいないという構えであり、こうした若手の切磋琢磨感を近年感じることがなかったので、なんだか新鮮だ。

2月はほとんど読書をせず、わずかに空いた時間に映画をいくつか観たので、その備忘。

 

恋する惑星

原題の意味を理解してから観るべきだったか。群像連作っぽいつながりだがそこの仕掛けは今ひとつ。フェイ・ウォンをみるたびに、ウソコイの最終回が放送されなかった20年前の逸話を思い出す。

 

マルホランド・ドライブ

何とも感想を言いにくい映画。スジを理解できかどうか不安になってググるというカテゴリに入れておく。

 

「私の少女」

安定のペ・ドゥナ姐さんは、飲んでるボトルがどうしても酒に見えないところだけは難点だが、屈託をかかえつつ修羅場も淡々と裁くところがカッコイイ。虐待されまくる子役さんの成長に悪影響が出ていないかが心配だ。暴走おばあの勢いに乾杯。

 

「人類滅亡計画書」

1話は食事しながら観てはダメなやつだが、コロナ禍の今の衛生感覚で観ると公開時の倍は楽しめているはず。2話はアンドロイドが悟りを開いたらという設定が秀逸。いい。3話はシュールなノリを狙って外すとおおいにツラいという教訓を噛みしめる映画となってしまった。自転車発電は「アンダーグラウンド」へのオマージュかと楽しめたが、999の車掌さんやペ姐さんの無駄遣いはいかがなものか。

 

「ティマイ」

ベトナムから養子をもらうはずだった娘を交通事故で亡くしたため、代わりにその母がはっちゃけた友人2人とともにハノイに女の子を迎えに行くという物語。ベタな設定と言ってしまえばそれまでだが十分佳作として楽しめた。現地の役所のおじさんが良い。アマプラがなければ目にすることはなかった掘り出し物。

 

「ブリット」

話の筋がわかりにくいし粗も目立つが、スティーブ・マックイーンのPVだと割り切って観ていたので気にはならなかった。殺し屋が市民の風体であるところが渋い。

 

「ブルーアワーにぶっ飛ばす」

こけっこーな夏帆もこんな年代になっちゃったのねという感慨を最初から最後まで感じられる1本。シム・ウンギョンに当て書きしたかのような清浦の役回りが良いし、途中まで誰だかわからなかったまさかの南果歩のおばちゃんぶりは怪演のカテゴリに入るだろう。島田久作まで出てくるので、なつかしの帝都大戦を思い出さずにいられない。渡辺大知のセリフも意味深だし、伊藤沙莉の大茨城ど真ん中のスナックは下品で何よりである。尺は短いが何とも見所の多い映画だ。最後のオチがキモなのだが、これをよく考えると、リアルと幻想の境目を楽しむことができなくなるところが少々難点か。