酒精雑記

飲む日も飲まない日も

11月のふりかえり

奥川と宮城の投げ合いとなる第7戦を見たかったが、前年最下位対決の日本シリーズは1つも壊れた試合がないまま6戦でヤクルトに軍配が上がった。山本に大野雄を、奥川と宮城には高橋宏を、村上と吉田には石川昂を、紅林・太田には根尾を、そしてつば九郎にはドアラを重ねて、来年の中日の飛躍を夢想しつつ中継を眺める日々であった。

秋のキャンプでは、やはり新監督の教え魔ぶりにいささかの不安を感じたが、春の臨時コーチの姿と比べると、春キャンプに向けた課題の提示という位置づけが明確なので、今年の二の舞のようなことはなさそうだ。根尾を戦力にするならまず肩からということで、来年の外野専念を言い渡したのも、割り切りの良さという点では合理的である。伊藤・岡林よりは外野手らしい長打を期待できると首脳陣が考えるだけの成長がこのキャンプで認められたのだろうと思うことにする。

11月より、思うところあって、公共交通機関でアプローチできる近隣の低山への半日トレッキングを開始した。軽登山靴だけは大手本格登山系ストアで新調し、その他諸々については100均やワークマンのアウトドアグッズの充実振りに目を見張りながら、日帰りならそこそこの山にも行けるくらいの装備と、固形燃料でラーメンが食べられるくらいのお楽しみグッズをぼちぼちと揃えてみた。燃料1個ではなかなかメスティンの湯が沸かないのでポケットストーブ2個横並び方式にしたら、風防が適当でもボコボコに沸き上がることも発見。昼過ぎには戻ってきて餃子とビールで消費カロリーをすっかり穴埋めをするというのも、大人ならではの台無し感があって何とも良い感じだ。1ヶ月で単独行2回、相方つれて2回の計4山。昼から仕事があっても早朝から動けば午前中にひと山こなせることもわかったので、しばらくは高低差400-500m程度、水平距離で10数キロくらいのコースを、1つ1つ回っていく予定。

読書はほとんど手につかず、小川洋子の初長編である「シュガータイム」を1冊読み通しただけに終わる。手練れの小説家のまだ青々としたころの作品だが、「猫を抱いて象と泳ぐ」のリトル・アリョーヒンをはじめとするこれ以後の作品に出てくるモチーフの原石がごろごろと落ちているようで、そんなことを考えながら読み進めるのは楽しい体験だった。

観た映画はこんな感じ。

「1917」

(疑似)ワンカット映画の縛りが後半になるとだんだん鼻についてしまうのだが、冒頭の塹壕の拡がりを示すにはこうした手法が一番であり、そこは素直に凄いと思えた。

ワイルドバンチ

えーと、どっちがどっちなんだっけというところが後半まで頭に入らず、何とも話の筋を追いにくいのだが、伝説的映画と言われている理由はよく分かった。ベトナム戦争厭戦期の映画であるという当時の位置づけを知ると、男臭さをテーマにしているよう見えるのは全くのカムフラージュであり、むしろそれを冷笑しているのではなかろうか。一貫した女の扱いの粗雑さはおそらく意図したものであって、時代による人権感覚の違いではなかろう。

イノセンス」「攻殻機動隊新劇場版

前者(アニメの方)はさておき、明らかに後者とは相性が悪かった。うむ。

クレアのカメラ

相変わらず語学のスキットのような場面の連続だが、カンヌの韓国人が英語でフランス人としゃべるというシチュエーションではそれなりにハマっているかも。例によって放り出したような結末だが、短編なのでこれはこれでありかなと。

酒量は山帰りにちょっと飲む量が増えたが、今日明日飲まなければ今月の休肝日は12日とまあ平均的なところに収まっている。

さて12月はどうなるやら。