酒精雑記

飲む日も飲まない日も

紅白戦と面構え

三連休初日は午後一杯が仕事のオンラインミーティングで潰れたが、充実した成果を得たので気分は良い。マンボウのお尻を気にしながらも、夕刻からは市場脇の鮨屋に出向いて相方と軽く鮨をつまんでから、近隣の行きつけのバーテンダーさんにも遅ればせながらの新春の挨拶に出向いてフィッシュアンドチップスを堪能することができたので、充実した1日であったと言ってよいであろう。

さて、ほろ酔いで帰宅して風呂に入ってからは、プロジェクタに投影して大画面で今年初の紅白戦を堪能した。

昨日までは迷走気味に見えた根尾であったが、本番に強いのか、1番での初打席はフルスイングで右中間に2塁打を放った。すり足だったり裸足になったりスクワットをしてみたりと、秋にやっておくべき宿題を積み残したかのようなキャンプシーンが続いていたので、鵜飼ブライト福元が加入した今年は、外野守備固めを中心としたユーティリティの席を確保できるかどうかというポジションだろうなあと思い込んでいたが、今日は1打席目に続く2打席目も良いスイングで振り抜いていた。体が一回り大きくなったせいか、振ってもぶれない体幹を手に入れたようにも感じられて何とも頼もしい限りだ。ただし昨年同様に、終わってみれば4打数1安打と、爆発的ブレイクに至らないところがなかなかにもどかしい。守備面では、5回のライト前ヒット被弾連発状態の中で連続で抑止力を披露したところなどを見ても、もはや主力級の味わいであり、顔つきもプロに馴染みつつあるように見えた。打棒であと一息爆発すれば、ライトレギュラーを堂々と勝ち得るだけのところまで手がかかっている。明日以降がさらに楽しみになってきた。

京田とともに出場差し控えとなったブライトが心配だ。昨日のフリーバッティングでは、鵜飼の独壇場となっていた下馬評を覆すに足りる伸びやかでパワフルな打球を飛ばしていただけに、今日の欠場の理由が何であったのか、とても気になるところである。

フリーバッティングでは驚異的なパワーを見せつけていた鵜飼であるが、さすがに生きた球を投げる投手が相手となると、なかなか一筋縄ではいかないようである。詰まった当たりで1本安打が出たものの、討ち取られた打席を見ると、カウントを整えられてから注文通りの外スラの空振りでアウトとされており、あれに手を出しているようではしばらくは修行の日々を覚悟せざるをえないように感じられた。レフト守備については、安心レベルではないにせよ大きな綻びなくこなせていただけに、打つ方で駆け引きに負けない結果を残すことができればと願うのだが、多分開幕即戦力ということにはならない可能性が高そうであり、ファンとしても中期的展望で見守っていく辛抱が必要になるだろうなあと感じた次第である。

面構えといえば、白組先発高橋は、落ち着いた表情をキープしながらの圧巻の6者凡退のパーフェクトピッチングであった。球にバラツキがなく、今年の4枚目は君に託したと言い切れる充実の投球である。昨年垣間見られた不安定さは、このオフの間に、何らかの理由で大きく解消されたようで、彼には新人賞級の飛躍を期待しても良さそうだ。

対照的に、ポテンシャルでは随一と思われる梅津が三好の2ランを含む4失点と精彩を欠いた。根尾に続く2位入団の際のインタビューなどの立ち居振る舞いでは、朴訥かつひょうひょうとした受け答えに終始していた男である。まさにプロ向けの性格であり、大物投手への道まっしぐらの予感をファンに抱かせたのに、入団から数年を経て、メンタル面の苛立ちが顔に出てしまって何とも面構えが悪い状態が続いており、甚だ心配である。高橋とともに梅津が大車輪の活躍をしてくれれば、盤石の5枚体制を築くことができるだけに、心を整えて飛躍を目指してほしい。サウナに行くのか、サッカー日本代表元主将のベストセラーを読むのかは、梅津自身にお任せする。

 梅津がダメなら松葉と清水あたりがよほど頑張る必要がある(勝野には早く腰痛を直してもらいたいと強く祈っておく。あと福谷もね)。今年のシーズンのカギは、ずばり梅津に解脱的な大前進が認められるかどうかに、5割方はかかっているのではなかろうか。是非とも18番が私たちファンを1つ上のステージへと運んでくれることに、心から期待したいと思う。