酒精雑記

飲む日も飲まない日も

6月のふりかえり

先日遅ればせながら5月を振り返ったばかりで、早7月に入ってしまった。

6月の休肝日は13日。月末は体温超えの酷暑が続いたが、それでも冷えたビールの誘惑に負けず、それなりに節制できた月となった。

読書は「1Q84」の文庫版3~6の4冊を読了。読みやすい本だがやっぱり何とも長かった。ミステリー的な要素の回収はだいたい打ち遣ったまま結末を迎えたが、このあたりは予想どおりなので特に不満はない。長編と思って読むからいろいろ言いたくなるのであり、いくつかの短編を複合したお話だと思って読めば良いのだと、読み終わってから気がついた。

親友の復讐を果たした高ぶりを女性警官と鎮めるアラサー女子の話。編集者にそそのかされて代筆に手を染めた小説家の話。NHK集金人の最期の話。異形の不良弁護士のなれの果てが尾行を失敗して孤児院を生き抜いた男に殺される話。海辺の病院の看護師3人が見舞いの男を宴会に誘う話。いずれも短編で読んだ方が絶対に面白そうだ。そんな意味でも、うーん何だかなあ・・・というのが正直な読後感であった。

映画は6月も全く観ず。週末の外出や外食が多かったせいか。そろそろ静かに週末の夜を映画三昧で締めくくるという日が恋しくなってきたが、日曜夜は相方と鎌倉殿を観るというルーチンが定着してしまい、なかなかそのチャンスに恵まれないのは残念。もちろん、それを口に出さないのが大人の流儀というものである。

中日は、この低迷期の何年かで比較しても最悪の状態が続いている。ヤクルトが超絶的独走状態となった裏返しで、CS出場ラインがいつになく低いところに来そうなのだが、中日がそれ以上にどんどんと後ずさりしており、もはやあきらめの境地である。交流戦後に当面叩いておくべき対象であった阪神に、6戦して貯金4の栄養を献上しているようでは、もはやどうにもならぬ。病み上がりの才木にも勝ち星を献上してしまったが、トミージョンで復活した男の涙の姿は、来年目にすることができるはずの梅津の晴れ舞台の予行演習だと思うことにした。

しかし何にせよ怪我人が多く、上がり目が全く見えてこない。もはや、選手の入れ替えで苦労人軍団が順に1軍お披露目の機会を得ているところだけが見所である。

1軍に何とか爪痕を残した石岡の退場はちょっと早い気もするが、長打が出る気配がないようでは、早晩こうならざるを得なかったか。凡退即ファーム落ちの恐怖はあれど、もう少しバットを強く振ってほしかったと思っているのは私だけではあるまい。「次」はあるのだろうか。あってほしいが、かなり厳しくなってしまったような気がしてならず、複雑な心境である。

年齢以外は石岡とほぼ同じ立ち位置の1年目福元は、2軍に復帰後まさに絶好調である。前回は全く出場機会がないまま下げられてしまったが、今回再昇格すればそれなりに打席をもらえるはずである。上げ潮の福元の打席を良いタイミングで観てみたいものだ。

伊藤康祐も久々の1軍で長打を放った。このところ霞みがちだったので、これも明るい話題ではある。もっとも同級生である鵜飼もファームで打ちまくっているので、少しでも隙を見せたらファーム落ちは必至である。きっちり爪痕を残して、チームに必要な男であることを証明してもらいたい。

ここまで書いて、石垣の存在が希薄になってきたことに、あらためて気がついた。山形凱旋を果たせず悔しい思いをしたはず。周平の調子は全く上がってこないのだから、チャンスは続いているはずだが、そこに割り込んでくる予感があんまりしないのはなぜだろう?

根尾は中継ぎで予想以上の出来映えではあるが、はやくファームできっちり調整しないと肩を壊しそうで、観ていて本当におっかない。これから10年金の卵を産みつづけるはずのガチョウの肉は絶対に食べてはならぬ。フロントは目先の客数にとらわれるべきではない。このあたりのチーム運営サイドのせこさ加減が、多くのファンの気持ちを削いでいることに、早く気がつくべきである。

そう、オフの福谷に言われるまでもなく、このチームのフロントにビジョンがないのだ(それはカネが本当にないからなんだろうけど)。今年が来年に繋がると思えるなら、零敗がどれだけ続こうが耐えられるメンタリティを私たちは持ち合わせている。そこを信頼されていないことが、ファンとして何より辛いのである。

さて、大野を欠いた今週は、月曜から悲壮感が漂っている。せめてローテの頭を務める小笠原だけは、無双の活躍を見せてくれることを心から願っている。南無三。