酒精雑記

飲む日も飲まない日も

12月のふりかえり

あっというまに年明けを迎えてしまったが、例年よりもなんだか時間的には余力のある年末年始となった。

12月の休肝日は9日とやや少なめであった。平日に日帰り出張などが入るようになってきたので、なんだかんだ出先で帰りがけに酒を飲む機会が増えたためである。まあ、悪い事ではないとしよう。

映画は3本。

北部アイルランドの分断の姿を子ども時代の記憶で描いた「ベルファスト」は、時代背景について詳しい知識がないと、さらっと説明される場面場面の理解が難しい部分もあったが、生まれた土地で生きていくことの尊さを伝えてくれる良作であった。ウクライナでさらに酷いことが起きていると思うと本当にいたたまれない。

伊坂幸太郎の「マリアビートル」が原作であるはずの「ブレットトレイン」は、リアリティのある舞台(主に仙台)にファンタジーであったりディストピアであったりという異物をきれいに収めるという原作者の通奏低音とはかけ離れた映画であることは織り込んで見たつもりだったが、その心の準備をあざわらうような大味な映画であった。東海道新幹線に舞台を移したことや、富士山がここで出てくるかというディテールには目をつぶったし、西洋の見たキッチュな日本も許容したのだが・・・。

若きクリエーターものにコメディSFをはめ込んだ「サマーフィルムにのって」は、大河で頼家役を好演した俳優が出てくるということで視聴した1作。追いかけるヒロインのわざとらしい走り方など、冒頭から演出の方向性に肌合いの悪さを感じたし、劇中映画でラストを生でやり直すという往生際の悪いシナリオには異論もなくはないが、荒削りのまま走りきったことは称賛されてよい1作であった。ヒロインはあまり好みの俳優さんではないなあと思いながら観ていたが、最後の箒殺陣の迫力に押し切られてしまった。「映像研」実写版で浅草氏をやらせるならこっちが適役だったか。

読書は低調で読了作がない1ヶ月となってしまった。iPadをほぼ10年振りに買い換えてからKindleその他諸々のサイトやアプリでの漫画読書がはかどりすぎて、文庫本を手にする機会が減りすぎているのは昨年末の反省点である。

さて、中日のストーブリーグである。ロッテカトタクの出戻り無償トレードという、ちょっぴり恥ずかしいけど捕手穴埋めにはほどよい好手を打ったのは朗報であった。さらに主力級捕手のトレードを狙っているという報があるが、そんな都合のよい話が転がっているはずもなく、来年前半はとにもかくにも木下が怪我をしないことに賭けるしかなかろう。

来季の展望であるが、上位進出の必要条件は多分こんな感じ。

①大野・柳・小笠原・高橋という先発4本柱のうち、最低3本がローテを維持する(高橋は中10日でも可としよう)。

②先発2ndライン7人衆(松葉・涌井・上田・仲地・根尾・梅津・ヒロシ)のうち、1人が年間ローテに入り、その他に最低2人が年間5勝レベルまでの飛躍を遂げる。あるいは福島・松木平あたりがひょっこり7人衆に加わる。

③中継ぎ・抑えは、メンツの出入りはあれどトータルでは昨年並みの成績を維持する。そのためには、勝野(は中継ぎへの配置換えがよいと思う)・橋本・森・石森・サイド転向岡田・元DeNA砂田・育成豪腕松山の中から最低2枚は1軍の通期戦力に名乗りを上げてもらう必要があるだろう。

④打つ方では、ビシエドが昨年終盤並みに復調した上で、アキーノ・鵜飼・福元・石垣・細川・石川昂の中から、堂々のレギュラー定着が1人+通期ではなくとも大砲として覚醒する者が2人。これは大島を控えに追いやる場面が前半から出てくることを意味する条件でもある。

⑤木下が石橋完調となるまで怪我をせず、そこそこ打つ(できればリード面で、公然と身内からYouTubeでこき下ろされたことを見返すような新境地を示してほしいが、それがなくとも元気でさえいてくれれば、上位進出の妨げにはならないはず)。

なお、二遊間も流動的だが、多分誰か彼かで埋めていけば何とかなる。それだけのメンツは揃っているし、ここの部分でチームの命運が決まるかというとそうではないと思う。

これだけ注目されてしまうと岡林が対策されて壁に当たる可能性も十分ありうるが、大島で互換可能であり、ここも上位進出の必要条件ではないと見ている。

条件①・②・③は十分に現実味のあるシナリオだと思う。⑤はコケると代替しようがないという意味で一番おっかない部分だが、怪我なく完走すること自体の確率はそれなりに高いはず。多分。

問題は条件④である。まさに裏付けなき願望そのものであって、ここが一番高いハードルとなるが、阿部を出してまで世代交代を図った以上は、やってもらう他ない。うん。