酒精雑記

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12回サヨナラ負けに関する考察

ズムスタでは8回表までの2点リードを守り切れず、4時間超えの12回裏に申告敬遠後の押し出しという後を引きそうなサヨナラ負けを喰らった。いろんなところでこの試合におけるベンチワークについて批判が飛びかっている。

田島がふがいなかったと言えばそれまでだが、清水の離脱で前日より8回担当に昇格させた以上は、2点差でもあり、(何とかなるはずと祈りながら)田島に投げさせるのは、まあセオリーどおりである。回途中から救援した勝野の出来も、あのシチュエーションなら逆転されなくて御の字と見るべきであろう。

9回の2-2からのスクイズ指示は首をかしげざるを得ないところはあるが、キャッチャーが読み切ってウエストを指示たわけでもなく、バントの構えを見てとっさに上にはずした栗林のセンスに軍配が上がったということだろう。

先攻の中日が10回にライデルをつかったところは、普通なら砂田で行くのだろうが、8回時点の流れでいくと、9回の登板を想定してライデルが肩を作りきっていたはずで、これが11回なのか12回なのかという不確定な状態でブルペン待機させつづけるくらいなら10回で使ってしまうというのも、おそらく投手コーチ陣の状況判断としてやむを得なかったのではないか。

12回の申告敬遠については、わざわざ3塁まで進めるか?という批判もあるが、西川に臭いボール球で逃げながら凡打を期待するという中途半端な作戦で打たれるくらいなら、最後に1人しか残っていなかった野手との勝負にかけるというのも、まあわからなくもない。ただし、その選択がズムスタに異様な空気をもたらすところまで読んだ上で砂田に任せたものだったのかは知りたいところである。

結局のところ雰囲気の異様さに負けてストライクゾーンへのコントロールがままならなくなったのは砂田の実力であり、首脳陣がその能力を把握できていなかったことの方が悪いと思うが、問題は砂田を続投させざるをえなかったという点にある。

残る投手はお世辞にも制球が良いとは言えない橋本であり、相対的に砂田続投の選択は誤りではないとも思う。しかし山本を下げ、さらには清水が抜けという状況下で、いかに2軍投手陣が炎上続きとはいえ、投手を無理にでも追加昇格させておくべきだったのではないか。

・・・ということで、ベンチ入り人数が広島より2人も少ないまま(その結果投手が広島より2人少ないまま)プレイボールを迎えたところが昨日の敗因であり、こうした総力戦がありうることに対する首脳陣側の備えが欠けていたということだ。

中日の場合、遠征途中で名古屋に帰らせる短気な人事がときおり見受けられる一方で、カードの途中で遠征先に援軍を送り込んだという例は、このところほとんど見られないように思う(印象だけかな?)。ジャリエル不在時の清水離脱という緊急事態を甘く見て準備を怠ったツケが昨日の12回裏に凝縮されていたことを、首脳陣は真摯に反省すべきである。

(交通費をけちったとか、切符手配のロジができないとか、そんなつまらん原因ではないことを信じたいところだ)