『殺人出産』
昨日の酒量 アサヒスーパードライ500×1、缶角ハイ×1、サッポロ黒ラベル中瓶×1
松坂降板後の神経戦部分のみをTV観戦。耐えているうちに向こうから転がり込んだような勝利で6連勝。これでついに同率3位に到達。ただし周平のケガが痛い。毎年繰り返される夏場の大失速という滅びの様式美からしても、登り調子に見えてここがピークとなるのではと心配されてならない。
『コンビニ人間』が面白かったので、村田沙耶香の別の文庫本を読んでみた。SF・ディストピアものは「考えたこともなかったし、まずないとは思うがひょっとしたらありえなくもない」という細い道筋を辿った先にある突拍子もない場所を、読者に唐突に紹介するものであってほしい。表題作は筆致は荒っぽいものの、制度設計は案外に緻密で「ああたしかになるほどそういう仕組みにするだろうね」と思えるのだが、そこへ辿り着く道筋の妙を感じられず、作品世界に乗り込み損ねてしまった。その観点では、併載された『トリプル』の方が良作であった。