酒精雑記

飲む日も飲まない日も

根尾の成長

昨日の酒量 生ビール×1、一番絞り350×1、ボジョレー1/2本

数日遅れたが家人とボジョレー祭りを敢行した。常温では少し甘ったるい味わいであったが、軽く冷やしたらスルスルと飲めてしまった。

さて台湾ウインターリーグである。日本プロ野球白軍の1番に座った根尾は、2試合7打席で3安打1四球1打点1盗塁と好スタートを切った。打点を挙げた第2試合3打席目の一打は、クリーンなライナーで右翼フェンス直撃の2ベース。フォロースルーが福留にそっくりというおまけつきである。9月の好調時と同じ調子が戻ってきたことを予感させる快打であった。

正直なところフェニックスではあまりに精彩を欠いていたので本気で心配したが、秋キャンプで課題を整理し、英気も養うことができたようだ。1試合目はショート、2試合目はセンターでの先発ということで、守備での引き出しが順調に増えてきているところも楽しみな材料である。

契約更改時の200万の減俸は、昨季の戦列離脱1回100万円×2回というところで、妥当な評価であろう。穏やかに見えて悔しさも人一倍感じているタイプのはずであり、これが良いバネとなっているようだ。この2試合の成績からは、今から来年春先から打ちまくる姿が目に見えるような成長ぶりが感じられる。残りの試合でも打ちまくって実績を上げることができれば、自信を持ってオフを過ごして来季を迎えることができるはず。

台湾プロ野球のサイトの漢字表記での成績は、わかるようなわからないようなもどかしさはあるが、リーグ終了まで根尾の成績を追いかけるという楽しみができた。引き続き注目していきたい。

『ディア・ハンター』

昨日の酒量 ヱビス350×1

以前から観たいと思っていた表題作がAmazonプライムに放り込まれているのを発見し、早速視聴した。スラブ系移民の子孫としてピッツバーグとおぼしき製鉄所に勤める男たちが、ベトナム戦争に翻弄されるという物語。もともとの原作はロシアンルーレットの話で、ベトナム戦争は映画制作についての後付け設定だったとのこと。当たり前だがとにかくメリル・ストリープが若い。「マジソン郡」以降のイメージしかなかったので、ちょっと驚いた。デ・ニーロがリンダに語りかけるときの柔和な表情も良い。コミュニティの若者の結婚式の乱痴気騒ぎを延々と描いた後、鹿狩りのシーンを挟んで突如として戦闘シーンに放り込まれるところが凄い。入営から戦線への赴任の流れを全く割愛した判断の潔さが、兵士として戦線に投入される理不尽さをとても良く表現していると思う。サイゴン陥落から数年後にはこうした映画が公開されたというのも凄いことだ。

今から振り返ると、丁度マイクやアクセルらの世代がトランプ支持層となり、スイングステートであるペンシルバニアでの共和党の勝利を導いたということになる。その観点でもなかなか興味深い映画であった。

『僕だけがいない街』(アニメシリーズ)

昨日の酒量 休肝

2016年放映のアニメシリーズをAmazonプライムで視聴。着想は悪くないのだが、ウェブ上の評判どおりの大人の鑑賞に堪えうるストーリーだったかといわれると、年を取り過ぎたせいか、なかなか素直には首を縦に振れない気分ではある。昭和末期の小学生のコミュニティのほっこり加減は悪くないし、土屋太鳳の熱演も凜々しくてそれなりにマッチしていたので、「シートベルト」に代表されるような細部がもう少し緻密であって、ダークな側の人物像にももう少し深みがあると良かったのだが・・・。

 

郡司4打点

昨日の酒量 ヱビス350×1

神宮大会大学の部の決勝で、中日ドラ4の郡司捕手が初回先制のツーランと8回の2点タイムリーで合計4打点の大暴れ。見事優勝を遂げてプロ入りへの花道を飾った。

逆風を突いた初回の左翼席へのHRも凄いのだが、特筆すべきは2-0で迎えた8回の右前2点タイムリーである。長打を狙って振り回すだけではない非凡なバットコントロールの持ち主であることを垣間見せた瞬間であった。

右打者である郡司の外角低めに投じられた縦の変化球は、関西大学のバッテリーからすると、ほんの少しだけ浮いたかもしれないが、ほぼ狙い通りのコースだったはず。彼らが空振りを確信した瞬間、そのボールの軌道をよく見て、とっさにちょこんとあわせて右前に運んだのは、本当に凄いセンスであるし、これが偶然上手くいっただけであったとしても、それがこの大舞台でのとどめの一打になるのであるから、甲子園準優勝・六大学三冠王という経歴にも示されるとおりの、まさに「持っている」野球人と言えよう。王道を経験してきた強者のメンタルを持つ選手の新加入は、残念ながら負け慣れてしまったドラゴンズに新風を吹き込んでくれるはずだ。

もしドラフトが秋期リーグと神宮大会後であったなら、4位では到底取れなかったはず。レギュラーシーズンではダメダメな中日ではあるが、根尾・石川昂弥の抽選だけではなく、昨年の4位での石橋確保といい、今回の郡司の獲得といい、このところのドラフトでの引きの強さ(そしておそらくは中下位指名選手の選択肢の準備の良さ)はなぜか水際立っている。

郡司が4位でとれたのは、おそらくキャッチングに難ありと判断されてことと思われるが、プロで経験を重ねて上達すれば良い。今季もバズーカ加藤の少なからぬ難点に目をつぶって鍛えることを選択できたチームである。加藤と比較すると肩は劣るとしても、大学リーグでは郡司もそれなりに盗塁は刺すことができている。なんと言っても長打力に四球選択眼という得がたい武器を持っている選手である。プロ入り後にパスボール連発ということさえなければ、郡司が1軍で先発マスクをかぶる日は来季前半にも早々にやってくるのではないか。

沖縄キャンプが楽しみだ。

釣瓶落とし

昨日の酒量 休肝

今秋発のタートルネック着用で暖かすぎるかと思ってジャケットのみでコートを置いて外出したが、午後からの風の強さに判断の甘さをつくづく後悔する。もはや16時台も後半となるとあたりは薄暗い。夏場なら、さあこれから一仕事と残業タイムに向けてテンションを上げていくはずの時間帯(これはこれで不健全)なのだが、晩秋を迎えた昨今の夕刻はまるで気合いがのらず、何ともダメダメである。例年こんな感じなので、今年も秋らしいといえば秋らしいということか。

 

『カナリアたちの舟』

昨日の酒量 スパークリング1/3本、白ワイングラス×1、赤ワイングラス×1、日本酒半合

高松美咲の連載デビュー作である標題の単行本を少し前に読んだ。

絵柄は大変荒削りであるが、壮大なバックグラウンドを設定した上で、パーソナルな視点からストーリーを展開していくところが良い。元々こういうものを描きたいと思っていたマンガ家さんであることを知り、とても驚いた次第。