酒精雑記

飲む日も飲まない日も

『約束のネバーランド』

昨日の酒量 ハイボール×1、チューハイ×1

とあるところで評判を聞いて関心を持ち、視聴開始し12話を通し観した。

人食がテーマという少年誌連載にはあるまじきテーマではあるが、序盤で展開される閉塞社会の心理戦の緻密さにはハマったし、集団を束ねるには人を信頼して情報を共有する必要があるという視点は真理のツボを突いている。

ママやシスターは立場上の制約からかいろいろと立ち位置にブレが目立つが、子ども達のキャラクターは主役脇役とも、上手に設定されており、ハラハラドキドキを楽しめた。

ただ、その緻密さのままで脱出を成功させるには物理法則が少々邪魔になったようで、そこが何とも残念だ。少年漫画の話の流れに水を差すのは野暮の極みだが、虚構の物語が名作佳作と称されるためには、大胆な嘘で設定された舞台の上での成り行きが、極限まで丁寧に描かれている必要がある。

そんなことをマイケル・ベイに少しでも期待した自分が愚かであったことは、先日の『アルマゲドン』の中途視聴で思い知らされたばかりであるだけに、最初の風呂敷がきれいに広げられていた本作では、なおさら上手に回収してほしかった。