酒精雑記

飲む日も飲まない日も

『マイノリティ・リポート』

昨日の酒量 プレミアムモルツエール500×1/2、ヱビス(350+500)×1/2、オールドグランダッドハイボール×1

坊主頭がすがすがしいトム・クルーズ主演の『マイノリティ・リポート』を観た。多分10年くらい前にDVDで観ているはずだが、木の球コロコロと動画ジェスチャー操作シーンくらいしか記憶になく、本当に全部観たのかどうかすら確信が持てないという体たらくであった。

普段は観ないトム・クルーズ物にあえて手を出したのは、2002年に想像した2054年と実際の2019年を比較してみるため。

ジョンの殺人現場となるマンション管理人の住人管理用画面は、でかくて分厚いタブレットで、多分裏側には冷却ファンが仕込まれている。ここはリアル2019年の圧勝。

立体動画は今も普及していないが、動画データを1つ1つ結構大きなガラスチップ?に保存する仕組みとなっており、クラウドという発想がまだなかったのだなあと思うと、何とも感慨深い。

屋外のデジタルサイネージ広告も駅などでは珍しくなくなったが、2002年当時はまだ液晶大画面での動画広告は普及していなかったか。屋外での個別オススメ広告が普及することは今後もなさそうだが、個別端末上ではあたりまえの光景となった。

電車の乗客がだれもスマホをいじっておらず、カラー電子ペーパー新聞の読者が多いというのも、2002年以後の現実との相違を感じるシーンである。

セキュリティが網膜認証一辺倒なのもなんだか面白い。ペッパー君をはじめとする顔認証技術の進展は、この映画の2054年をすでに凌駕しているのであろう。

未来は決まっているのか、それとも人は自分の意思で変えられるのかという大きな(ちょっと青臭い)テーマに絞っていれば、より良い映画となったであろう。

感動の黙秘権告知シーンの後の展開は映画として明らかに蛇足であるが、原作でもこのストーリーなら外せないのもやむなしか。原作未読のため、確認してみようと思う。