酒精雑記

飲む日も飲まない日も

伊藤康祐にそろそろ出番を

開幕2ヶ月で借金は一時7まで膨らみ、転落地獄の釜の蓋をひらきかけたが、何とか踏みとどまり、あと一息で5割が見えてくるところまで戻ってきた。昨年も同時期に借金9まで落ち込み、いよいよ崩落というところを松葉と岡野による不思議の好投で救われたが、今年は打つべき人が打つようになり、相応の実力を発揮しはじめた感が強い。

先発陣では梅津が力を発揮しそびれているが、福谷も調子を上げてきており、勝野も随分と自信を付けたようで、先日の大野は移動疲れであるとすれば、柳・小笠原を軸とした柱5本は相変わらずしっかりしている。6本目も梅津に立ち直りが見られなければファームで岡野がしっかりと爪を研いでいる。ライマル不在の救援陣もカットボールに新境地を開いた又吉がセーブを重ね、橋本・近藤廉といったニューフェイスも独特の切れ味を発揮している。何とも頼もしい限りだ。

昨日は柳の無双の投球がすべての試合展開ではあったが、初回簡単に2番・3番で先制できたことは柳を随分と楽にしたと思う。2番三ツ俣は井端が乗り移ったかような大活躍が続いているが、先日の2番滝野のはまり具合といい、首脳陣による思い切りのよい野手起用が結果を残しているのは心強い(初のファーム落ちの京田の心中は穏やかでなかろうが、この機会に自分はこのタイプの打者として生きるというコースを自分で決めてもらいたい)。

2ヶ月我慢し続けたからこそふるえる鉈もあるということだろうが、首脳陣の野手起用にもう一回り柔軟性があれば・・・という思いは実は今も残っている。根尾は好不調の波がまだまだあるようで、このところは谷底を進みつづけている。キレキレの選球眼で今年突然に台頭した伊藤康祐をそろそろ上げてみてもよいのではないか。守備で貢献度の高い根尾を下げにくければ、滝野との入れ替えでもよい。ドラ5で4年目の彼にしてみれば今年は相当に崖っぷちであり、だからこそ打席で粘ることに意識を全振りするという賭けに出たのであろう。そこで成果を上げた以上は今が旬であり、昨年の石垣のようなことにならないよう、そろそろ一度試しに使ってみてほしい。

まだまだ保守的な運用が目立つ首脳陣ではあるが、山下を支配下にしてすぐ1軍に上げたのはいつになく大胆な英断であった。金がないなりに打つべき手を打ったのであるから、今日明日あたり、肩に力の入らない場面で上手に代打で使ってやってほしいと思う。