酒精雑記

飲む日も飲まない日も

戦力展望

沖縄キャンプも第2クールで今日は紅白戦ということのようだ。現実を知らされる前の一番楽しい時期だったりするが、たいした補強もない中であるのに、戦力的には期待値が膨らむばかりだ。

先発はエース大野雄に続く左腕が薄いところに難はあるが、ローテ6人の名前を無理なく上げることができるのは素晴らしいことだ。皮算用してみると、大野雄+福谷+柳で65先発30勝、ロドリゲス+梅津+勝野で43先発25勝、小笠原+松葉+清水+山本拓+笠原+岡野で35先発12勝として先発合計67勝。中継ぎ・抑えで11勝を積み上げれば78勝で優勝ラインが見えてくる(なお、このラインナップを押しのけて山井が今季先発する姿は想像できなかったので第3グループにも名前は挙げなかった)。

143試合制だった時期を振り返ってみると、2019年の先発陣は、こんな感じ。

柳25先発(11勝)・大野23(9)・ロメロ21(8)・山井13(3)・清水8(2)・笠原8(3)・小笠原7(3)・山本拓7(3)・阿知羅7(1)・梅津6(4)・吉見5(1)・勝野3(1)・又吉2(3※ただし先発じゃないかも)・松坂2(0)・福谷1(0)・佐藤1(1)・松葉1(0)+救援陣15勝=68勝/73敗2分

20先発超の3人に続く投手の軸が定まらないと、勝ち越しもおぼつかないところだが、今季はロメロの分を福谷がカバーできるはずで、山井・清水・笠原だったところがロドリゲス・梅津・勝野に変わると考えると、チーム力の差は歴然だ。しかも、尻に火が付いた小笠原の復活や清水の台頭、松葉いぶし銀の活躍というあたりも期待できる。いい。とてもいい。

一方救援陣は、なかなか前途多難だ。とにかくライマル抜きでどこまで頑張れるかがカギであろう。祖父江は今季もそれなりとして、福は昨年後半のもたつきを見ると、期待はすれど盤石の信頼を寄せられるかというとどうだろうか。又吉が例年どおりで、谷元もまずまずだったとしても、岡田・藤嶋に大きな伸びしろは感じられない。橋本あたりについてもさしたる噂が流れてこず、貴重な左の濱田達郎はなんとブルペンでの捻挫でキャンプ離脱と何とも厳しい状況である。新戦力森博人の救援配置が大当たりとなるか、ヒロシが謎の復活を遂げるか、木下・マルクあたりのパワー系投手が急成長するかといった、想定外のプラスアルファがないとかなりキツいのではないか。

阿波野コーチは大胆な配置換えも考慮中のようで、小笠原が後ろに回るという観測もあるが、左の先発の薄さからすると、可能性は低いのではないか。個人的には、山本拓が中継ぎに回る可能性があるような気がしている。さてどうなるか。

石垣は浅村弟子入りの効果が出てきているようだが、守備で1塁・3塁が中心だと出番の獲得は難しいか。外野陣では岡林・三好の評価が高いが、期待される大砲タイプではない。根尾は昨季後半に固まりつつあったように見えたフォームを立浪臨時コーチにかなり大きく手を入れられいる最中で今暫く時間がかかりそうだ。石川は少し見ない間に一回り身体が大きくなっており、ますます楽しみであるが、やはり内野では当面出番が限られてしまう。

平田が怪我をしない限りはおそらくライトに空きはないはずで、今、新レギュラーを狙うにはともかく左翼であろう。そうであるのに、期待の野手がいずれも別のポジションをメインとしており、今後どうなっていくのか予想がつかない状況である。郡司が外野兼任となったらあっさりポジションをさらっていくのではないかと想像しているのだが、捕手の人数のやりくりを考えるとこれもなかなか実現しがたいかもしれない。

ということで、野手先発は平田の復帰以外は昨年後半のまま、レフトは福田・遠藤・井領あたりで帳尻を合わせた開幕ラインナップになるような(良くない)予感がする。キャンプを通じて、有無を言わせぬ打力を示す新戦力が出てくることを祈りたい。