シーズン1/3を経て腹据わらず
早くも40試合を消化して、15勝22敗3分と依然低迷中の中日ドラゴンズ。CSなきシーズンに首位とはすでに9ゲーム差、攻守ともほぼすべての指標でリーグ最下位となれば、もはや地力の乏しさは明らかで、このところ先発陣は整いつつあれど、旧来の中心戦力による打線がゼロ行進であるならば、もはや野手育成に舵を切るしかなかろう。
今日は実力で1軍昇格を勝ち取った根尾の実質デビュー戦である。チームの宝である彼を、首脳陣は一体どうしたいと考えていたのだろう。
いかに好調とはいえ根尾の1番ライトでの先発起用は、もとより荷が重すぎることはわかりきっていたはず。それをあえて1番で起用する意図は、無理を承知で経験のために打席をたくさん与えるためではなかったのか。8回は、そこまで3打席凡退なれど、先発井納降板直後の中継ぎ替わりばなである。なぜ代打堂上だったのか?この4打席目を経験させないなら、1番で起用したこと自体が間違いで、もっとリラックスして打席に立てたはずの8番で起用するべきであった。
シーズン1/3を終えてなお指揮官の腹が据わらなければ、チーム浮上のきっかけなどつかみようもない。監督が泥をかぶってでも、今カードは全試合1番で最後まで起用し続けるという性根の据わった起用の覚悟がなかったことを知り、気持ちは沈む一方である。