酒精雑記

飲む日も飲まない日も

『OUT』(上)・(下)

昨日の酒量 ヱビス350×1本半、モヒート×1、香の森ジンリッキー×1

明日の予告当番は大野雄。山本拓は落とさずに友永が降格となった。残り試合数からしても、友永はこれで来季の構想からは完全に外れたということなのだろう。根尾と伊藤康がそろって右肘を痛めて2軍の戦列を離れたとの報は大変に残念だ。友永と交代するなら伊藤康が最右翼だと思っていたが、代打専でもよいなら石川駿、守備も考慮するなら渡辺勝というところか。特に石川駿は年初でチャンスを掴み損ねた後は、下でずっと好調をキープしているのに干された格好となっているので、ラストチャンスをあげてほしいところだ。

さて、お盆の間に桐野夏生の表題作上下2巻を通読した。お弁当パートの面々による死体処理稼業のブラック愉快な太腕繁盛記的な話を想像していたが、全然違っていた。

前半はよく出来た倒叙ミステリで、後半はキレた中年男女の痛い偏愛の物語となり(「痛い」はイタいじゃなくて本当に痛いヤツ)、最後にはダークヒロインの誕生を見届けることができるという盛り沢山な小説であった。初動で頑張った警察があんまりにも尻すぼみなのはご愛敬だが、誤認された男が変態的執念でヒロインらを追い詰めていく過程がスリリングでよい。

あえて無能に描かれた登場人物から順番に殺されていくところは、ジュラシックパークで最初にトイレごと喰われてしまう弁護士を見たときの「罪悪感とない交ぜになったすっきり感」につながるところがあるかも。何とまあ不道徳な小説であることよ。