酒精雑記

飲む日も飲まない日も

『カカサギ殺人事件』

梅津史上初の炎上は、長いシーズンそんな日もあるさという話だが、これまた広島新人森下に易々と初白星を献上してしまったのは何ともいただけない。完封・完投を阻止したくらいで喜ぶわけにもいかず、開幕から3カードで1勝2敗ペースでは頭を抱えるしかない。セリーグの順位はチームOPS本塁打数にほぼ沿った並びとなっており、阪神とヤクルトがおつきあいしてくれているが、上位と下位の地力の差が早くも明らかとなりつつあり、何とも暗鬱な気分だ。

ということで、昨日はスポーツニュースを視る気力もなく、遅ればせながらバーナード嬢お勧めのミステリ上下巻を読了に至った。ド嬢での評価と上巻プロローグ末尾の「あなたにも警告したからね」というところで少し気持ちのハードルを上げすぎたか、世界に愛された端正な作中作の探偵が実は・・・という落差のエグさは、皮肉が効いていてこれ自体はキライではないが、結局読み切るまでに2週間近くを要してしまったし、読み終えたカタルシスもなかった。確かにこの本が頭の上に落ちて来たわけでものに彼女の人生は変わってしまったが、冒頭で読者にも向けられた警告は、結局どこで回収されたのだろう?(何か読み落としてる?)。

どうせなら冒頭でのメタ構造のネタばらしなしで、作中作のアオリ文句に続けていきなり本文から始まればよかったのに、と思う。