酒精雑記

飲む日も飲まない日も

2月の振り返り

3月に入って急に気温が上がり始めたようで、コートも昨日から薄手のもの(でもライナー付き)に交換した。

雪の多かった2月は結局近隣低山ハイクには出向くことができなかった。登山ナビアプリのレポートを見ても、登山道に雪が溜まっている様子がわかるので、素人はおとなしく自宅で過ごすのが吉であったようだ。そんな2月も終わったので、今月は梅林を愛でるようなコースに出かけることを検討中である。

2月の休肝日は合計11日。母数が28なのでまずまず節制したと言えようか。

読書もそこそこはかどった。

千早茜「ガーデン」

初めて手に取った作家だが、自宅で育てる植物への偏愛が美しく書かれていて良かった。その偏愛を最後まで肯定してくれたらなおよかったかも。

白川三兎「私を知らないで」

こちらも初見の作家さん。ストーリー構成上での大事なところで、うーん荒削りかなと感じたところもいくつかあったが、それを補ってあまりある素朴なパワーに満ちていた。

綿矢りさ「てのひらの京」

京都に生まれた三者三様の姉妹の物語。次女の失恋がなかなかにイタい。

今村夏子「父と私の桜尾通り商店街」

こちらも初めての作家さん。タイトルから想像していた作風とは全然違っていたが、なかなか面白かった。特に「モグラハウスの扉」のみっこ先生のみっともなさが、そこはかとなくおかしくて良い。

津村記久子「浮遊霊ブラジル」

いずれも楽しい作品である。「給水塔と亀」は良い。本当に良い。「浮遊霊ブラジル」は誰かが落語で演じてくれないかなと思う。

映画もそこそも観た。いずれもアマゾンプライムにて。

「ブラックブック」

これだけ遠距離列車移動中に観たので壁面大画面ではない。主演の女優さんの大胆な姿が結構出てくるので、ガラガラの車中ではあったが、公共の場で汗をかいた。敗色濃厚のナチス軍に潜入する女パルチザンの緊迫感を上手に表現した映画だが、どんでん返しがすぎるという感も残った。ブラックブックは最後にちょっとだけ出てきたが、邦題にこれを使ったのはなぜ?

「あのこは貴族」

山内マリコの原作は未読のままで映画を観た。門脇麦が相変わらず上手である。そして高良健吾は酷薄な役が良く似合う。家族写真の撮影シーンで映画が始まり、名家の呪縛を離れて自活し始めた後の地方のホールの壁際に立つ華子を同じ構図で切り取ったところで映画が終わるという構成が良かった。

町田くんの世界

こちらも原作は未読だが、映画を見終えてからKindleのサンプルを覗いただけで、原作への敬意を欠くという批判は全くごもっともと感じた。主演の男女は瑞々しいし、脇を固める豪華なメンバーも要所を締めている。とりわけ前田敦子が良い。風船のシーンを真面目にファンタジーに仕上げていたら、原作にインスパイアされた中での別の世界観の良作と言えたはずなのに。監督の悪ふざけ?が何とも残念。

「ドライブ・マイ・カー」

プライムに登場したのですぐに観てみた。3時間の長尺だが観客の視線を引っ張り続ける緻密な構成が良かったが、緻密さの分だけ、上十二滝村へ向かう必然性を説明できていないところが、どうしても気になってしまった。原作との違いも気になったので文庫で取り寄せて、今読んでいるところだが、やはり出身地に出向く部分は映画オリジナルということのようだ。

プロ野球はオープン戦シーズンに突入したが、中日は紅白戦と練習試合を経て、野手陣はほぼ陣容を固めつつあるようで、1軍野手も、よほどこれから怪我や不調がない限りは、こんな感じなんだろう。

捕手 木下 桂

内野 ビシエド 周平 阿部 京田 石川 髙松

外野 大島 岡林 鵜飼 福留 山下 アリマル 根尾

以上で15名。いずれも楽しみな面子である。

アリマルを入れるか議論はあるだろうが、捕手2人体制で行くなら入れておきたいところではある。根尾が入るのか?という疑問が出るかもしれないが、外野守備固め要員は必須であり、(よほど打棒が湿らない限りは)1軍帯同枠を勝ち取ることになるのではなかろうか。紅白戦と練習試合ではどうなることかと思われたが、オープン戦では途中出場だが5打数2安打となんとか首が繋がっている。岡林のような爆発的活躍はないにせよ、昨年同様に実戦ではなんだか役に立ってしまうという星巡りでしぶとく生き残ってほしい。

あと1枠を三ツ俣・溝脇とするのか、郡司を入れるのか、開幕直前の様子を見て福田・平田あたりで埋めるのか、というところだが、根尾がショート怪我人対策枠も兼任できてしまうので、三ツ俣・溝脇はやや劣勢か。素直に捕手3人制なら郡司だが、アリマル(と山下)でカバーできることを考えると、平田あたりが躍り出る可能性が高いのかもしれない。

そうすると2軍教育リーグでの主力野手は、石橋(味谷)・福元・土田・星野・石垣・ブラ健・伊藤・三好といったあたりをたくさん出していく流れになるだろうか。これはこれでなかなか楽しそうだ。

勝・滝野・石岡・加藤翔はもちろんのこと、大野奨・堂上あたりもいよいよ崖っぷちである。開幕までに少ないチャンスを何とか生かして、プロの世界に爪痕を残していってもらいたいところである。