酒精雑記

飲む日も飲まない日も

5月のふりかえり

5月末から先週あたりまでいろいろ時間に追われて振り返りが遅くなってしまったが、5月の休肝日は合計12日。GWで飲む機会が多かったわりには後半にまずまず節制したというところであろうか。

振り返って気がついたが、映画はなんと1本も観ず。なぜだろう?

読書は次のとおり。

古井由吉の随筆集である『東京物語考』は数ヶ月前から1章ずつちびちびと読み進めて5月で読了となった。古くから上京者の物語が小説の題材にされてきたことを知り、独特の語り口も含めて楽しむことができた。著者の作を読んだのは本作が初。

1Q84』の文庫本も5月から手にとり、月末までに2冊読み終えた。6月に入っても続きを読んでいるが、やはり村上御大の長編と私はあまり相性がよくないのかもしれない。高尚なラノベ的な面白さは感じているが、この主題でこの尺が必要なのだろうか?

『中野のおとうさん』は「円紫さんと私」完結後の日常の謎新シリーズなのだろうか。ビブリア古書堂的ジャンルを北村薫が博覧強記を背景に書いてみたという趣きの1冊だったが、なぜだろう、登場人物の造形に「私」さんのような魅力を感じることができなかった。

山歩きは山中の居酒屋を実質的なゴールとしたGWの里山ハイキング1回のみ。6月も週末を仕事などなどに喰われているうちに入梅に至った。明けまではこんな感じが続くのだろう。

さて、中日ドラゴンズの成績は、6月に入り交流戦最後のシリーズで6連敗と大コケし、借金8でのリーグ戦再開となった。DeNAはまだしも、まさか「予祝」で迷走した阪神に追いつかれるとは思わなかった。

もっともセの順位を見ると、ヤクルトが完全に独走態勢を固めた反面、広島が中日以上の交流戦沼にハマって完全に失速しており、巨人にも勢いは感じられない。昨日の大野の踏ん張りと阿部のいぶし銀の活躍で、再開幕に菅野を宛ててきた巨人に先勝できたこともあり、下位5チームのゲーム差は詰まったままとなっている。苦しい状況ではあるが、2012年以来のCS進出という現実的目標はまだまだ手の届くところにある。球宴までの31試合を何とか五分以上で凌いで、後半戦も勝負の興味を失わずにファンが伴走できるようにしてほしいところだ。

迷走気味にチーム事情にさらに混迷をもたらしているのが根尾の扱いである。なかなか出番に恵まれなかったが、たまの代打の打席などで見る限り、根尾の打撃は過去3年と比べてかなりよくなっていた(山崎武司も同じ感想のようだ)。投手転向を決める前に遊撃先発で5-10試合くらいは使ってみるということがあってもよかっただろうに、という思いは尽きない。

根尾が入団当初に自認していたとおり、プロで通用する彼の最大の武器は「肩」であることは過去3年で一層浮き彫りとなったのであるから、投手転向が選択肢となることは全く否定しない。しかし、そう決めたなら、1-2年後には先発で二桁勝てるような選手になって、さすがドラ1という結果を出してほしいのである。少々回り道はしたものの大卒でドラ1レベルの投手をとったのと同じ結果になったね、と笑って言えるようにしてほしいのである。

すなわち、投手にすると決めた以上、根尾に必要なことは、一旦ファームに移って徐々に長い回を投げられるよう数ヶ月以上をかけて調整し、今年の後半戦あるいは来年春からのローテの一角を目標とすることである。それなのに、根尾は今日も1軍に帯同したままであり、しかも野手登録のままだったりする。これはあまりに悪手である。営業面を考えたフロントの指示だったりするなら、本当に最悪だ。

遅ればせながら福留をファームに落とし、ビシエドも聖域とせず今日のようにベンチスタートもありうるという方針の修正が可能なのだから、根尾についても、早々に腹を決めて、きっちり先発投手としての育成を進めていただきたいところである。

なお、根尾の転向は土田龍空とっては千載一遇のチャンスである。ファームでの出番を大幅に奪われかねない危機は脱したのであるから、戦線に復帰したら今季の間に頭角をあらわして皆を安堵させてほしい。