酒精雑記

飲む日も飲まない日も

転がり込んだ7点がなかったら

今日で14試合とシーズンのほぼ10%を消化した。セ5球団と一通り当たって5勝6敗3分の4位。防御率2.40は阪神とならんで12球団トップという投手陣の充実振りに比べ、得点36は12球団最下位という極端な投高打低の構図となった。

しかも中日の打点は14試合でわずか29点。今日現在の12球団の得点・打点の状況は末尾にまとめてみた。得点と打点の差7は中日がダントツのトップである。「不思議の勝ち」が多かったという印象が残ったのも当然の数字である。9回打ち切り制と望外の棚ぼた7点がなければ、DeNAと最下位を争っていたことは確実であろう。

見た目以上に打線の不振は深刻である。今日のヤクルト第2戦では、京田を外して三ツ俣を先発させ、木下拓を繰り上げて6番で起用するという手が当たった。首脳陣も手をこまねいているだけではないのだが、平田・阿部・根尾あたりのバットの湿り具合を埋めようにも、石垣・石川昂が怪我で離脱していては、福田で何とかビシエドの穴を埋めるので精一杯である。両翼にアリマルと福留を投入するという「ファイヤー」フォーメーションという禁じ手も頭をかすめるが、44歳をレギュラー戦力としなければならないという何とも情けない話でもある。

あらためてレギュラー陣&若手の奮起に期待したいところだ。

 

2021/04/11現在

   得 打 差

阪神 65 63 2

広島 47 46 1

巨人 49 45 4

中日 36 29 7

ヤク 53 51 2

横浜 54 51 3

 

楽天 68 66 2

福岡 58 57 1

西武 56 54 2

千葉 73 70 3

檻牛 42 40 2

日公 41 39 2

 

#中日ドラゴンズ #プロ野球

棚ぼたを拾う力

勝野が前回とは生まれ変わったような投球をみせることはなく、投手にも四球を出すようなグズグズの展開であったが、何とか5回をゼロで凌ぎ、何とチーム先発初白星を挙げた。

最初の根尾の打席でのファンタジアな2得点は、とにもかくにも低めを空振りせずになんとか当てたところがカギであったが、3塁宮崎の悪送球もさることながら、2塁牧のバックアップが遅れたようにも見えた。こんな隙だらけの相手から望外の2点を拾っても勝野に変化はなかったのは残念。

この試合中日唯一のタイムリーも、打撃開眼とは感じさせない根尾のコースヒットであった。ただゴロ安打であったからこそ、2塁ランナー木下雄の鈍足を補って余るほどの時間が生まれたのもまた事実。丁度ここで勝野がお役御免(代打滝野君、バント練習しとけよな)という区切りの良さが、その後の藤嶋から始まる継投のテンポの良さを生み出した。

まさに運は竜にあり、の1日であった。

新人解説者吉見一起も語るように、リリーフ陣は12球団随一である。すでに何度か棚ぼたを拾えているのも、後ろが盤石であるからこそであり、これはこれでチーム力と言えるのであろう。こうして不思議の勝ちを拾いつつ5割ラインにしがみついている間に、打線の復調(あるいは再整備)を待つことができるとよいのだが、さて。

昨日は水曜にして勝ちパ5人衆を投入した分、今日の松葉の後が心配だ。幸い金曜は休養日。今日も先発が粘った後の大量動員作戦で、借金ゼロ生活を目指したい。松葉を上手に使うという意味でも、3巡目で引っ張りすぎないよう、ベンチからは見切り千両な采配を見せて欲しいところだ。

ところで、生き残りのかかった根尾がこのところ見せているしぶとさは、世間から期待されている役割とは違うものの、これはこれで1つの個性であろうか。右へ引っ張った打球が全く見られていないところに大きな課題が感じられるが、何とか先発出場を続けられていれば、課題克服の経験を得ることはできる。天運が味方してくれている間に、何とか一皮剥けてほしい。

 

今宮か、あるいは英智か

週頭のDeNA戦で満を持しての大エース登板もグラスラ被弾で撃沈をくらった。後ろもピリッとせず、シン・ヒロシもルーキー牧にHRを献上で初失点。打線は4連打で壊れかけた試合を何とか立て直すかと思われたが、平田が続けず、8回は阿部の併殺打。チャンスの女神の前髪は一筋垂れ下がっていたはずだが、どうにもつかみそこねての3連敗となった。

石垣昇格の観測は全くのデマとなった上、ファーム戦出場で負傷退場という最悪の結果となってしまった。タマスタ不帯同は単にライマルの練習相手というだけであったか。好調時に上で使われない星回りが目立つのは何とも不憫である。お祓いでもしてもらってはとすら思えてしまう。

下では福田が調子を上げてきているので、そろそろ上で使いたい。となると根尾は近日中には、ベンチスタートで終盤の代走→左翼守備という役回りになりそうだ。昨夜の根尾による補殺は、ここしかないというコースにズバリというパーフェクトなものであった。その後もランナーに本塁突入を自制させるという抑止力が働いた場面もあり、根尾の左翼守備の魅力には目を見張るものがある。一部にはかつて強肩好守で鳴らした英智になぞらえる報道も見られるほどの充実振りであるが、打の面では内野安打1つだけと淋しい状態が続いている。4球団競合ドラ1の完成形が英智ではなんとも残念であるからして、SB今宮のように育ってもらいたいところだが、であれば思い切ってファームで打の調整の時間を持つ方が急がば回れで近道のような気もする。なまじ誰よりも外野守れているだけに、そうした扱いにするには未練が残るのは何とも罪作りな話だ。首脳陣としても頭の痛いところであろう。

理想はこのまま守備を武器に1軍に帯同し続けつつ、少ないチャンスをきっちりものにして、打力をアピールすることである。あるいは根尾8番を我慢できるよう、レギュラー陣が打棒を爆発させてくれれば何の問題もないのだが、そちらの方が期待薄であろうか。うう。

梅津昇格ももう少し様子見ということのようで、今日は勝野が先発する。頭を大野で落としているだけに胃の痛い試合が予想されるが、ローテ2軍落ち候補1番手のポジションから脱出するだけではなく、連敗ストッパー&先発陣初勝利という添え書き付きの勝ち星を、是非とも今夜挙げてほしいところだ。

来るか?レフト石垣

広島・巨人・阪神と今季下馬評の高い3チームとの対戦が一巡した。9戦3勝4敗2分けで借金1。9人の先発の誰にも勝ち星が付かない中であり、調子が上がらないなりに何とか凌いだというところであろうか。柳と小笠原は復調の兆しがあり、大野と合わせて柱3本は目途が立った。福谷は辛抱しているうちになんとかなるだろう。松葉はやはり使い方に一工夫は必要だが、2巡まではなんとかなるという力は見せた。救援陣は福だけが乗り遅れてしまったようだが、ライマル抜きでこの充実振りは凄い。特定の投手に負荷が集中しない工夫を首脳陣がこらしていることもよくわかるので、運用面でも大きな問題はなさそうだ。そう、問題は打線である。

各停ドラゴンズ(©青柳)の汚名を返上するには、HRの怖さを持つ打者を並べる必要がある。タマスタに帯同しなかった石垣が明日昇格する可能性は高いはず。このところ外野守備はほとんど練習していないと思われるが、入れるならレフト7番というあたりか。DeNA先発の大貫と昨年相性が良かったのは大島・阿部・キノタクあたりであるから、

大島 阿部 周平 ビシエド 平田 木下拓 石垣 京田 大野雄

という並びではどうだろうか。和製浅村の名に恥じぬよう、考え過ぎずに豪快な振りを見せてほしい。

根尾は速球を引っ張ることができないという課題が克服できていないうちは、なかなか出場機会には恵まれないかもしれない。DeNA・ヤクルトと対戦が一巡するまでは1軍に帯同するとして、その間に何かを掴んだ感じとならないようであれば、三好あたりと交代しての2軍落ちもやむを得ないであろう。オープン戦で見せてきた崖っぷちに来てのしぶとさを発揮してもらいたいところだ。

#中日ドラゴンズ

不思議の勝ちか必然か

オープン戦の出来からすれば、冒頭から炎上した勝野がそれでも何とか1回を投げきって戻ってきたこと自体が収穫ではあるものの、その時点で今日は負けの日、どれだけ打たれようと勝野にある程度投げさせた後に藤嶋ロングリリーフで第3戦に備えるべしと考えたことを、すぐさま恥じることになった。開幕前に謎の頭部負傷でケチのついた井納の乱調に救われた不思議の勝ちではあったが、打線の繋がりとリリーフ陣の仕上がりの良さがもたらした必然の白星でもあった。

2回以降の4奪三振は勝野の持ち味を発揮した結果であり、何とか5回までと思ったが、無駄な四球で降板となったのは残念であった。降ろした与田監督が勝野の背中を叩きながら掛けた声はどのようなものであったのだろう。汚名返上の機会がもう1度あるなら、一度死んだ身、開き直って胸のすくような快投を見せて欲しい。

投手代わりばなの甘い初球を打ち損じずに振り抜いて、同期入団勝野を救った根尾の勝ち越し打には、大不振の中でも自分を鼓舞できるメンタルの強さが反映されていた。初のヒロインではファン目線を意識した丁寧なコメントに終始したが、このところ不調だったので、とか、この一打でなんとかこれまでの分を取り戻したかった、とか、そんな発言が全くみられなかったのは、後を向かずに攻めの気持ちを前に出すことを強く意識してのことであろう。実績はついてきていないが、それでも世代の先頭を走り続けるという気概を持ち続ける図々しさがあるうちは大丈夫だ。今日の展開で2本目が出ないところに彼の苦悩があるはずで、まだまだ今後も一線級の好調投手には手が出ない場面が続くであろうが、首脳陣が辛抱の甲斐があると思える程度にはギリギリのところで踏みとどまった。今日もまた勝負の日が続く。

開幕をあえて外して週頭の火曜に完投型の大エースを配置したのは、週の前半ではリリーフ陣を極力温存したいという狙いがあったはずだが、今週はその目論見が外れた上、その翌日にはブルペン大総力戦となってしまった。回跨ぎもこなしたヒロシの新境地には目をみはるものがあり、3年ぶりの勝利を挙げてのヒロインでは、明日も準備を怠らないと宣言したものの、まだシーズンは序盤である。現実的には今日のヒロシは休養日であろう。今週後半に今季の目玉チームである阪神戦を控えていることもあり、今日も投手のやりくりはなかなか厳しそうだ。

巨人打線の好調ぶりからすると、松葉が試合を壊さずに3巡目あたりまで抑えてくれれば上出来で、後は橋本・岡田できっちり2イニングもたせることが必須となる。今から胃が痛くなりそうだが、相手もローテの谷間である。左腕高橋優の成績をみる限り制球に難があるはずで、早打ちせずに粘ることができるかどうかがカギになるはず。

開幕2カードを五分で切り抜けることが確定しているのは幸いだが、優勝を目指すからにはここで1つ上乗せできるチームでなくてはならぬ。昨日のゲームからもチームとしての成熟が実感されたので、今日の一戦でもしぶとさとしたたかさをみせてほしい。

 

細部に宿すには

Vドーム開幕初戦は坂本の一打で負けを覚悟したが、平田目覚めのタイムリーで追いついての引き分けで終わった。勝ち越し直後の大野雄の被弾は残念だったが、今年もエースの活躍を十分期待できることがわかっただけでも、収穫のある一戦ではあった。

焦点は7回裏である。先頭木下の出塁時、すでに大野は100球を超えており代打は必然という流れであった。延長なき今季であるからして、8回からバッテリーごと交代するという策も十分あり得たところである。この場面、代走高松を出し、盗塁後の根尾のバントで三進したところで代打福留の外野フライでも1点、という戦術はなかったか。8回表のウィーラー出塁→代走増田盗塁直後の坂本タイムリーを見るにつけ、中日が先に動くべきであったとの思いはつきない。当然ながら、この要所でバントを決めきられなかった根尾は猛省を要する。神は細部に宿るのだ。これを宿す準備が足りなかったといわれても仕方なかろう。

8回裏の浅い左飛での滝野憤死は明らかに3塁ベースコーチの責任であるが、次打席の根尾の不調をことさらに意識させてしまう結果となった点でも二重の悪手であった。

負けのなくなった9回は、バント失敗の根尾にかえて岡林、さらに次の9番は石橋の使いどころではなかったか(根尾としても懲罰なく打席に立ち続けるのもかえってつらかろう、などと余計な心配をしてしまう)。

巨人に見られた脇の甘さを突くことができたのはチームの成熟と言えるが、中日のベンチワークにも同様の甘さがまだ見受けられる。豪打爆発といったチームカラーではないのであるから、せめて通好みの心憎さが感じられるようになることを期待したい。

スモールベースボールのリアリズム

小笠原の粘りの投球で、敵地開幕3連戦を1勝1敗1分のイーブンでなんとかやり過ごした。チーム打率は1割8分台とセ・リーグではダントツの最下位ながら、広島の表ローテーションに5分の星というのは上出来である。試合展開からしても、つば九郎と並んで仲良く3連敗をくらっても全くおかしくなかったが、これをしのいだのは、良くも悪くも8番レフト根尾以外はレギュラー陣を前年からの流れで固定できているチームの落ち着きによるところが大きい。

野村の出来と9回打ち切り制からすれば、昨日は1点勝負との割り切りが正解であり、阿部と木下拓のバントは捕手ゴロとポップフライ気味でいずれもお世辞にも上手なものとは言いがたい出来ではあったが、ファウルなくともに1度で決めて攻勢のリズムをもたらしたところは評価してよい。キノタクのバントで根尾に回ったところでは福留・井領と代打攻勢をかけるのが正攻法だが、エラーの後に挽回のチャンスなく下げるようでは育成はままならぬということで、辛抱の采配に徹したことも前向きに評価したい。この場面、根尾はいいところなく注文通りの三振を喫したが、広島ドラ2の新戦力左腕の森浦が根尾に放った球には1つも失投がなかったから仕方ない。欲を言えば外スラは振ったところで安打にならないと割り切って見送り三振でよかったのだが、とにもかくにも森浦恐るべしである。

平田はビシエド申告敬遠後の打席で凄みのある表情をみせたが、外角球につられての三振に終わった。最後のハーフスイングがどうこうというよりは、その前に来た数少ない甘い球を仕留め損なったのが痛かった。スイング自体にはやはり迫力があるので、昨日の初安打となった2塁打で気分を切り替えてVドーム開幕戦にのぞんでもらいたいところだ。

根尾やビシエドの落球、阿部のファンブルなどはみられたものの、この3連戦は、周平を筆頭に総じて内外野の堅守が光る展開であった。ここぞの代走として起用された高松がモーションを完全に盗んで2つの盗塁を決めており、足に特化した選手として生き残りをかける彼の新境地が垣間見られたところも心強い。

こうしたリアリズムに徹したスモールベースボールで今季を乗り切るという与田監督の狙いがはっきり見えたように思う。広いVドームではその傾向がより一層明確となるはずで、大黒柱大野から始まる次の3連戦が本当に楽しみである。

荒天とローテーション

昨日は幸先良く先制したところまではよかったが、柳が崩れた後は好機に一打が出ないというもどかしい展開で、最後は栗林に初登板初セーブを許すという完敗であった。一喜一憂の日々が始まったなあと感慨に浸れるのは前日に勝っているからであり、五分の星を下回るようになれば、そんな鷹揚な気分ではいられまい。

今日はこれから30分開始時刻を繰り下げての敵地広島第3戦。レーダーを見る限り、確かに14:30には雨雲が広島を通り抜けていそうなので、このままプレイボールとなりそうだ。

中日先発は今季に背水の陣を敷く小笠原。オープン戦では一皮剥けた気配が感じられたので、調整日程どおり今日投げられるなら何よりだ。今日が中止となると、Vドーム開幕の大野をずらすわけにもいかず、勝野が予定されている来週水曜までスライドすることとなるが、この場合だと火水木と左腕が続いてしまうという難点が生じる(それとも松葉を3カード目第2戦まで押し出すか?)。もちろん大いなる不安を残す勝野を巨人に当てる不安を思えば、小笠原で行けるならそれもよしという向きもあろうが、開幕早々から6枚の並びがズレるよりは、予定どおりで登板させたいところだ。

下では梅津がバッチリ仕上がってきており、おそらく来週土曜の阪神戦で柳の代わって先発するのではないか。来週前半の勝野・松葉の出来次第で、柳が裏ローテに回るか、そのまま下に落ちるかが決まるというところであろうか。

今日の広島の先発は病み上がりとは言え中日には強い野村である。昨日一昨日と元気のない平田の昨年の対戦成績は6打数1安打と相性は今ひとつに見えるが、2019年は15打席6安打3四球と野村をお得意様にしている。今日こそ5番の存在感を示してくれることを楽しみにしたい。

開幕で取り残された男は今日筋肉に何を願う

9回裏、逆転サヨナラHRかと思われたライトフェンスへの菊池の打球には内臓が裏返ったが、9回打ち切り制を念頭においた与田監督の采配がことごとくあたっての開幕戦勝利となった。出場した多くの選手がそれぞれ持ち味を発揮したし、打たれた投手も致命傷を負うところまで行かずにベンチに戻ることが出来た。2時間半で完封されると覚悟した試合だったのに、各自の暖気運転を一通り終えることができた上に勝利も手にできたということで、まさに申し分のない初戦となった。

見所の多い試合であったが、個人的には、得点には絡まなかったものの、大瀬良の左足に当てた滝野の強襲安打とその後の盗塁に痺れた。ファームで時折顔をのぞかせていた謎のミートセンスが今年の1軍開幕戦で見られるとは思ってなかったので嬉しい限りだ。大瀬良の突然の乱調は福留の威圧感が直接の引き金であったが、その伏線として多少なりとも滝野の打球が影響を与えていたのではなかろうか。

チームのムードも良好と思われるが、1人だけ取り残された男がいる。昨日の平田の打席は、大瀬良の沈む球のキレのよさを割り引いても、何とも精彩を欠いていた。今日の試合でも乗り遅れた場合、後をひきそうな予感がしてならない。昨年の「2番の呪い」の再現はごめんだ。

今日の広島先発は久里。柳が安定感を欠いたままシーズン入りしたことを考えると、今日は是非先制したいところだ。昨年の平田と久里とは9打席対戦して2安打2四球。相性は悪くなさそうである。今日は、今年の出囃子の歌詞のごとく、背中に鬼神が宿ってる姿を見せて欲しい。お願いだ。ナイスバルク。

 

順位予想

開幕前日なので、セ・リーグの順位予想をなるべく冷静に考えて書いてみる。

1 広島

2 中日

3 巨人

4 阪神

5 ヤクルト

6 DeNA

広島は救援陣が新人頼みではあるが、先発陣は分厚いし鈴木誠也を中心とした主力打者の軸が定まっているので、栗林がはまって森下が2年目のジンクスにつかまらなければ、そろそろ調子が上向いてくるのではないか。開幕カードで中日がきっちり勝ち越せばその出鼻をくじくことができるので、この1位予想があたらないことを心から願っている。

中日はいつになく若いメンバーで開幕を迎えることになる。先発陣はオープン戦で大炎上が続いたこともあったが、大野・福谷・小笠原は丁度いい感じで仕上がっており、松葉も今日の好投できっちりまとめてきている。あとは頑張れ柳&勝野。打線が小粒なのはいかんともしがたいが、代打の切り札として福留がベンチにいることは昨年とくらべてかなりのプラスになるはず。2位に入ろうと思うと、京田と根尾のどちらかのバットにこれまでにないほど火がつくことが最低条件であるが、今後石垣と石川昂を上げる余力を残しているところに現戦力の妙味がありそうだ(福田もがんばれ)。本来なら中日が優勝と書きたいところだが、中盤から終盤を駆け抜けるだけの経験知がチームに足りないことを踏まえ、謙虚に2位予想とした。ただ、この順位に入るには、シーズン通しての実績がない選手の中から何人も今季で化けていただく必要がある。それだけの伸び代のある選手はそろっていると思うので、是非奮起してほしい。

巨人の下馬評はやはり高いようだが、先発が6枚揃っているのかどうかを考えると、中位に沈む可能性はかなりあるのではないか。阪神の戦力も投打にわたって相当に充実しているが、オープン戦で飛ばしすぎたチームは往々にして失速するというジンクスが当てはまりそうな気がする。ヤクルトは先発があまりに薄く、DeNAは純和製打線を当面強いられることを考えると、いずれも相当に厳しいシーズンとなるであろう。

・・・と書いてみたが、さてどうなるか。